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2008/12
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青沼克一(あおぬま・かついち)

1958年北海道生まれ
ソフトウエア開発会社勤務。
たまにアル中と呼ばれる。
青沼さんお勤めの会社のHPはこちら。
http://www.ilii.co.jp
 
Vol.1 2008年、あけましておめでとうございます
Vol.2抱負
Vol.3 卓球
Vol.4 ねぎま
Vol.5 パーシャルデントな生活
Vol.6 無敵
Vol.7 東京
Vol.8 ラガードからの脱出
Vol.9 基本だぁー!
Vol.10 「変わらなきゃ」
Vol.11 スイミング
Vol.12 是非飲みたい」VS「遠慮したい」

 
2008年、あけましておめでとうございます。

昨年末、少し早めにお休みをいただき、24日からニュージーランドに一週間の旅行に向かった。
乗った飛行機はニュージーランド航空。
キャビンアテンダント達の何人かは赤い着ぐるみに白いボンボリ帽子のサンタさんの格好をしている。クリスマスの演出である。

離陸後30分ほでどして食事が配られてきた。
機内アナウンスで「クリスマスなのでニュージーランド航空から皆さんにチョコレートをプレゼントします」というようなことを言っている。「フィッシュ?ビーフ?」「フィッシュ?ビーフ?」と運ばれて来た食事には確かに四角い消しゴムくらいの大きさのチョコレートが乗っていた。
ビールを飲みながら食事を終えて、最後にチョコレートを齧った。
柔らかいチョコレートかと思ったのだが固い。石のように固い。
ムキになって犬歯のあたりで強く噛んだ。

「バキッ!」

いやな音がして私は思わず「ウッ」と唸った。
「違ってくれ!」「違ってくれ!」と祈りながら犬歯のあたりに手をやると「ポロッ」と歯が取れた。正確には差し歯が取れた。
犬歯と前歯の間の歯だ。
どうも強く噛んだことで差し歯が刺さっていた根っこが割れたようで、つけ直そうとすると痛みが走る。やばい。
前歯の抜けた50オヤジ(正確には49歳オヤジ)になってしもうた。

この歳になると髪の毛が薄くなる。白髪も増える。近くの文字が見えなくなる。皺も深くなる。私も御多分に漏れずその状態だ。
しかしこれらの遺伝&老化現象はしょうがない。
なるように任せるしかない。下手な抵抗は逆効果だ、と私は思っている。
しかし、歯だけは抜けたままの状態はよろしくない。
「ニッ」と笑った時に前歯が抜けていてかわいいのは子供だけだ。
歯の抜けたままの50オヤジはやばい。
貧乏臭い、何考えてるかわからなくて怖い、不気味だ。いやだ。


そして歯抜けの状態でニュージーランドに着いた。
私は英語が得意でない。
難しい局面は笑顔で切り抜けよう姿勢だ。
入国審査を終え、レンタカーを無事ゲットし、最初の宿泊先である小さなB&Bに着いた。
ニュージーランドの魅力はなんといっても大自然である。
旅行者も大自然巡りのトレッカーが多い。なのでニュージーランドにはリーズナブルで設備も充実したB&Bが多い。
B&Bはホテルより人と人の距離が近い。
宿泊者は同じテーブルで朝食をとる。
「モーニング!」ニコッ「どこから来たの?」ニコッ。笑顔での会話だ。
私も笑顔で返す。相手が口元を見る。
ちょっと固まり、一瞬警戒の色が浮かぶ。
相手は私の連れとばかり会話する。私の方を見ない。
私はまともに会話もできなく笑顔も見せない不気味なオヤジになる。
これではこれから1週間楽しめない。
私は一人、部屋で歯を見せない笑顔を試してみる。
口を閉じた状態での笑顔。怖い。
口に手を当てて笑ってみる。
オカマだ。
私はあきらめた。気にせず笑顔を作ることにした。

しかし、結果はどこのB&Bに泊まっても、どこのレストランに行っても、みんな私の口元を見て一瞬警戒の色が浮かべ、牧場の羊達はいっせいにお尻を振って逃げていくのであった。
実はこれ、まことに恥ずかしながら私の新婚旅行のお話でありました。
 

くだらない話を書き続けますが、
お付き合いのほどよろしくお願いしたします。

2008 - 01 - 26 - SAT

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